<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>
>> EDIT
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
| スポンサー広告
| --:--
| comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑
>> EDIT
2011.08.26 Fri
自分で決めろ!お前が何をしたいのか・・・!
by桜井智樹
第八話 空に響く天使達(ウタヒメ)の声
>> Read More
解説
▽イプシロン
町一番の桜の木の丘。ニンフは突如現れた次世代エンジェロイド・カオスの手により窮地に陥っていた。
(カオス)愛ってなぁに?ニンフおねぇさまはサクライトモキと愛しあってるの?・・・あ~あ・・・やっぱりニンフおねぇさまじゃダメかぁ。
(美香子)そうよねぇ・・・羽根もないような役立たずじゃあねぇ・・・!
(英四郎)大体お前は何がしたいんだ?智樹はイカロスのマスターだろう?
(そはら)役立たずのクセしてトモちゃん狙わないでよ!私ニンフさん大っキライ!
(智樹)ニンフ・・・お前は廃棄処分だ・・・この羽根も無い役立たずが!
(ニンフ)嫌アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
どうやらニンフが愛を教えてくれそうもないので、「おにんぎょうあそび」に興じることにしたカオス。
ニンフが信頼している人たちに擬態し、心を弄ぶ。
~~
一方、智樹はそはらの買い物に付き合っていた。レストランで昼食を取る二人。買い物に付き合った代わりに、代金はお前持ちだ、と智樹は幼なじみゆえの気軽さを発揮する。
イカロスが一人で買い物できるようになった感動を伝えるそはらだったが、イカロスのことをすでに人間として見ている智樹にとってそんなことは当たり前のことらしく、軽く流す。最初は敵だったアストレアや、ギスギスしていたニンフも今ではすっかり幸せそうで、トモちゃんのお陰かな?と笑うそはらに、
(智樹)俺は何もしてねぇよ。・・・ま、何か良いよな。そういうの・・・
と照れる智樹であった。
ダムから帰る途中、その光景を空から発見するイカロス。彼女は違和感を覚えていた。おかしい。マスターはニンフと一緒に歩いていたはずではなかったか。異変を察知したイカロスはニンフを捜索し始める。
~~
(ニンフ)グチャグチャにしてやる!このビチグソがあああああッ!!
カオスに激昂するニンフだったが、幻惑されて何も出来ない。
英四郎はダイダロスの研究室から、彼女と共にその様子をモニタリングしていた。
(ダイダロス)第二世代のエンジェロイドが完成してしまった・・・私が作った第一世代を遥かに凌ぐ第二世代が・・・
思いがけずエンジェロイド達の生みの親に遭遇したことに驚愕する英四郎。
モニターの光景は、イカロスがニンフの救援に来た所を映し出すところだった。悶え苦しむニンフを見て怒りに燃えるイカロスは、空の女王モードを解除しカオスにアルテミスを斉射しようとする。
しかし。次の瞬間、カオスは智樹に擬態していた。
(ダイダロス)くっ・・・全部アイツの差し金に決まってるわ!この卑怯者ッ!!
シナプスのマスターを罵るダイダロス。神殿にて悠々と地上の光景を眺める彼にとってはこそばゆいくらいのものだった。
(カオス)イカロス、ニンフを壊せ。命令だ・・・
姿形だけでなく、電算能力にも介入しているのか、偽智樹の命令をもまともに受け入れてしまうイカロス。
彼女は怯えるニンフの胸倉を掴み・・・
(イカロス)逃げて!!
空高く投げ飛ばす。「ニンフにダメージを与える」という命令と、ニンフを助けたい気持ちを天秤にかけ、とっさに考えだした折衷案。しかし、偽物の智樹がこれで満足するはずもない。彼(彼女)はイカロスを半ば無理矢理に従えると、次なる命令を下す。
(カオス)じゃあお仕置きだ。自分を壊せ。まずは右腕から・・・
大人しく従うイカロス。彼女は左手から生み出したエネルギー弾を右腕に向けて・・・
▽自由へ
騒動の衝撃は振動となって智樹とそはらのいるレストランにも伝わってくる。
そはらは大きな工事か?と不思議に思うが、人一倍平和を愛する智樹は異変に気付き、一人レストランを後にするのであった。
~~
イカロスに投げ飛ばされたニンフは河原へと墜落していた。
痛みに呻きながらもイカロスを助けに行こうとするニンフ。しかし、さっきまで自分がいた丘はずっと遠い場所にある。羽根が無い自分には急行することはままならない。
(ニンフ)何が「俺、お前のマスターになりたい」よ・・・何が「ほんとう・・・?」よ・・・アルファーを助けに行くことも出来ない、まともに戦うことも出来ない、こんな羽根もない役立たずを・・・一体誰が拾ってくれるっていうのよ・・・
そこに、食料を調達していたアストレアが通りかかる。ニンフは藁にもすがる思いでアストレアにイカロスの救出を頼み込む。状況はよく飲み込めないが、ニンフのただならぬ雰囲気に承諾するアストレアだったが・・・
(空のマスター)待てデルタ・・・ベータを破壊しろ
今になってシナプスのマスターからの残酷な命令が下る。絶望に打ちひしがれるニンフ。
(空のマスター)なぁベータ。逃げられると思ったか?・・・お前は一生、私の玩具だ。どうした役立たず、いつもの様に言わないのか?「どうかマスター、廃棄処分はお許しを!」となぁ・・・
怒りに震えるアストレア。しかし、命ある限りマスターの命令に従うのがエンジェロイドの宿命。仕方なく、とアストレアは戦闘体勢へと移るのであった。マスターの命令だ、と謝るアストレアをニンフは責めることは出来ない。
(ニンフ)あはは・・・何夢見てたんだろうな、私・・・エンジェロイドが夢なんてみられるはず、無いのに・・・
(アストレア)くっ・・・お覚悟をッ!!
(智樹)ふざけんなッ!!
背後からの怒号にアストレアの剣が止まる。振り返るとそこには騒ぎに気づき、駆けつけた智樹がいた。
(智樹)エンジェロイドが夢を見ちゃダメか!?エンジェロイドはマスターの命令を訊かなきゃダメか!?エンジェロイドは羽根がなきゃダメか!?リンゴ飴食べて泣いたり、お菓子が大好きだったり、動物園で動物見て、喜んだりしちゃダメなのか!?
俺は・・・良いと思う・・・!
本物の智樹の言葉に、智樹に抱きつき泣きじゃくるニンフ。智樹は優しく抱きとめる。
(智樹)アストレア・・・俺、前にも言ったよな?それは本当に自分で決めたことなのかよって。自分で決めろ・・・お前が何をしたいのか・・・!
智樹に気圧されるアストレア。その様子を見ていたシナプスのマスターは何を思ってか、アストレアに目の前にいる智樹ではなくイカロスの破壊を命じる。飛び立つ前にアストレアは、智樹に「後で殺しに来る」と宣言するも、智樹の眼光は一縷もくすむことはなかった。
(アストレア)イカロス先輩もニンフ先輩もあんなのにたぶらかされたってワケ!?・・・地蟲なんて、見下ろして踏み潰すだけの存在じゃない!あいつなんか・・・あいつなんかっ!!
イカロスをいたぶるカオスの下へ急行する間、智樹へと悪態をつくアストレア。だがしかし、言葉とは裏腹にアストレアの心は完全に智樹に傾いていて、
(アストレア)私も、好きになっちゃったわよおおおおおおおおおおおおおッ!!
その剣はイカロスではなくカオスへと向けられていた。慌てて「今の「好き」は友達としての「好き」だ」、と誰にもともなく訂正していると、シナプスのマスターから、早くイカロスにトドメを刺せと通信が来る。
頭に鳴り響くあの男の急かす声。しかしアストレアの耳には「自分で決めろ」と言う、智樹の声が強く残っていた。やがてアストレアはマスターと自分を繋ぐ鎖を首輪から現出させ・・・
(アストレア)うるさああああああああいっ!!
その怪力で、超硬度を誇る鎖を小枝を折るように引き千切るのであった。その光景を見ていた一同はまさかの行動に驚愕する。
▽勇気の翼
(カオス)おどろいた・・・じぶんでくさりをきるなんて・・・ねぇ、それって愛なの?
(アストレア)分ッかんないわよッ!あたし、馬鹿だもんッ!!でもこれは・・・自分で決めたことだわ!!
一触即発を破り、交戦状態へ突入する二人。人知を超えた高速戦闘が展開される。
(英四郎)第二世代エンジェロイド、タイプεカオスか・・・勝てるのか?アストレアで・・・
(ダイダロス)デルタは・・・・・・馬鹿。
(英四郎)・・・いやま、それはそうなんだが・・・
(ダイダロス)感情制御と戦闘能力を高めたお陰で、電算能力は皆無よ。
でも、私は敢えてデルタに電算能力を積まなかったの――あの子にはそんなモノ必要ないからよ。
モニターを見ると、アストレアが能力未知数のカオス相手に互角以上の戦いを繰り広げていた。超加速型の翼とイカロス以上の防御力を一時的に得られる盾「aegis・L(イージス・エル)」で難なく接敵し、そして超振動光子剣「chyrsaor(クリュサオル)」から長大なエネルギーブレードを生み出し、全力で叩き切る。接近戦にかけてはニンフの触れ込み通り、攻防に長じるアストレアの右に出るエンジェロイドはいないのであった。接近戦では。
アストレアの一撃で片腕を失ったカオスだったが、油断していたアストレアの虚を突き距離を取る。アストレアはすぐさま追いかけるが、炎弾を連射される。一定のチャージが必要なクリュサオル以外に、距離をとって攻撃できる武装を一切積んでいないアストレアは為す術が無かった。高出力を誇るイージス・エルも、それゆえに長く展開してはいられない。
(アストレア)負けるもんか!だってこれは自分で決めたこと・・・自分で決めたことなんだからぁっ!!
耐えるアストレアだったが、このままではなぶり殺しである。トドメの一撃を撃とうとするカオス。しかし、彼女の背中に衝撃が走る。
(イカロス)もうおやめなさい・・・カオス・・・!
(アストレア)イカロス先輩っ!
振り返ると、万全の状態のイカロスが。背中には巨大兵器・ウラヌスシステムを展開している。
(カオス)どうして?あんなにこわしたはずなのに・・・まさかじこしゅうふくしたの?
アストレアおねぇさまとあそんでたこのたんじかんで?
言葉の代わりに、ウラヌスシステムのクローアームで応えるイカロス。飛び回り回避していたカオスは、お返しとばかりにその翼を巨大化させ、クローアームを受け止める。
カオスの翼はイカロスが予測していた以上の性能だった。イカロスはクローアームでどうにか押し返すも、善戦していたのはそこまで。変幻自在のカオスの翼には敵わず瞬く間にウラヌスシステムを中破させられてしまう。アストレアは疲弊しているのか、二人の戦いに割り込むことができない。
(カオス)あそびましょう・・・もっともっと・・・!
翼を巨大な大砲に変化させるカオス。あれを食らったらただでは済まない――そう考えたイカロスはウラヌスシステムを巡航形態へと変形させ、それに突撃。それだけでは止まらず速度を上げていく。再び智樹に化けるカオスにも
(イカロス)マスターは泳ぎが得意。でもエンジェロイドは泳げない・・・あなたはどうなの?カオス・・・!
と構わず、イカロスは先端にカオスに突き刺したまま海へと突入するのであった。
▽愛ってなぁに?
海底深くへと沈んでいく二人。このままではカオスはおろかイカロスまで機能停止してしまう。それでもカオスを止められるなら、とウラヌスシステムから出てカオスを拘束するイカロス。玉砕覚悟の特攻であった。
(カオス)それならこわれちゃう前に愛が何なのかおしえてよ。ねぇ、わたし愛がしりたいの!
(イカロス)分からない・・・私も愛が何なのか分からない・・・でも、マスターのことを考えると動力炉が痛くて・・・いたくて・・・
どうして!?私、マスターのことを考えると動力炉が痛い!!これが愛なの・・・?分からない・・・!
このままあなたを放っておけばきっとマスターにも危害が及ぶ・・・それを考えたら私、壊れてしまいそうで・・・!
私は、大好きなマスターを守る!!
想いの丈をカオスにぶつけるイカロスだったが、ウラヌスシステムの安全装置が働き、残りの片方のクローアームがイカロスを海上へと連れて行く。為す術なくウラヌスシステムと共に沈んでいくカオス。
~~
クローアームが浮上した先にはイカロス達を追いかけてきたアストレアが。アストレアがイカロスを救助すると、役目を終えたクローアームは力なく海中へと沈んでいくのであった。
(イカロス)アストレア・・・アストレアは愛が何なのか分かる?私には分からない・・・
愛が何なのか分からない・・・私も、あの子と同じ・・・!
正体不明の感情に涙するイカロスに、アストレアはかける言葉が見つからない。
(イカロス)早く、マスターに会いたい・・・
~~
桜井家。そはらと美香子は傷だらけのニンフを手当していた。これで羽根も直ればいいのに、と独りごちるニンフ。
羽根の有る無しを未だに気にするニンフを説教しようとする智樹だったが、そこに屋根を突き破って部屋へと突入する物体が。マスターに会いたいあまりに全力で戻ってきたイカロスと、シナプスのマスターの支配を脱したアストレアである。智樹の言葉はイカロスとアストレアに向くのであった。いつになったら人間らしくなれるんだ!きちんと玄関から帰ってこんかーい!と説教する智樹。
やがて英四郎も帰還し、いつもの面々が集合する形になっていた。状況が読めない英四郎だったが、確かなことが一つ。いつの間にやら平和な日常が戻って来た、ということ。
(智樹)まぁ、無事に帰ってきたんだから、許してやるけどな!
(イカロス)はい、マスター・・・
胸に宿る暖かさの正体に気付くこともないイカロスであった。
主要元エピソード
#30 人形!!
#31 帰還!!
原作との相違点
○ウラヌスシステムの登場に伴い、カオスがパワーアップ。
○会長の登場。
○もう一つだけ大きな相違点があるけど、未見の方のために明記しないでおきます。
ED
智樹と一緒に家に戻るニンフは、智樹との思い出に想いを馳せていた。
EDテーマ08 踊り子
歌:イカロス(早見沙織)・五月田根美香子(高垣彩陽)
作詞作曲:村下孝蔵
個人的感想メモ・小ネタ
○今回のベストショット
・絶望に打ちひしがれるニンフ。
・どうしても悲劇が似合ってしまう難儀な娘です。
・カオスに剣を向けるアストレア。
・とにかくイカロス。
・特に動力炉の痛みを訴えるシーン以降。作画、演出、早見さんの演技共に必見です。
○今まで積み重ねていたものが一気に爆発した回。熱くなるあまりに解説もいつもよりも詳細になってしまいました^^;
○桜井智樹が凛々しくなる時は二つ。どうしようもなくお馬鹿な時と心から仲間を想う時である。今回は後者。
・このイケメン誰?誰このイケメン?嫌いじゃないわ!
・普段からこうなら学校の女の子達も放っておくまいに。
○エンジェロイドの宿命に対して、最後以外偽智樹に従順だったイカロスと、鎖を断ってまでマスターに反抗するアストレアが良い対比になっていた気がします。それでもイカロスはエンジェロイドとしてではなく、智樹が大好きだから彼をマスターと呼んでいることには違いないですけどね。
○今回の作監さんはなんと6人。バトルシーンを中心に、劇場アニメばりの迫力でした。
▲ Close
| フォルテ(二期)
| 20:04
| comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑
>> EDIT
2011.08.23 Tue
ねぇ・・・愛ってなぁに?
by第二世代エンジェロイドタイプε カオス
第七話 西瓜(トモキ)喰います
>> Read More
解説
▽介入
智樹の夢に侵入し、第二世代エンジェロイドの脅威を伝えようとするダイダロス。しかし、話を始める前に元の研究室へと強制的に戻されてしまった。
お人形遊び・・・しましょ?
ダイダロスを押しのけるように智樹の夢に潜入したのは禍々しい翼を持ったエンジェロイド。視覚に干渉しているのか、その翼が生えた体の方は幼い女の子の姿をしていること以外はっきりと特徴がつかめない。
(ダイダロス)エンジェロイドにとって夢はタブーのはずなのに・・・それほどの力なの?第二世代は・・・!
エンジェロイドはどこからともなくイカロスを喚び出し、一方的に殴りつける。それは「お人形遊び」と言うにはあまりにも乱暴が過ぎる、幼い残酷さに満ちたものだった。
イカロスをいたぶる光景を見せつけられる。居ても立ってもいられず智樹は止めに入るが、そこで目が覚めた。
(イカロス)おはようございます、マスター。どうか・・・しましたか・・・?
いつも通りイカロス――怪我ひとつ無い、当然か――に迎えられる。自分でも信じられないぐらいに寝汗が酷かった。
▽騒動の後で
空腹のあまりに智樹を逆恨みし、桜井家の食料を食い荒らしに来たアストレアと、同じくお腹を空かせていたニンフによるイカロスのスイカ畑壊滅騒動が勃発し、散々な目に遭う智樹。ニンフに全責任を転嫁されたアストレアは真に受けたイカロスのお仕置きを喰らってしまうのだった。
その後、智樹はニンフとアストレアを叱りつつも、4人で食卓を囲む。メインディッシュはイカロスがそはらのレシピで作ったコロッケ。
(智樹)この前、いつでも来ていいって言ったばかりだろ。しっかり食べてけ、バーカ!
恨みを晴らしに来たはずが、気付けばもてなされている状況に戸惑うアストレア。食事中、自分を優しく見つめる智樹に気付くと照れ隠しに
(アストレア)ふん、ばーか・・・
と返すのだった。そのあと醜いコロッケ争奪戦に発展したけれど。
~~
騒がしい夕飯の後、夕焼け道を散歩するニンフとアストレア。
(ニンフ)デルタ、これからどうするの?まだトモキを狙うつもり?
(アストレア)どうしたらいいですか?
(ニンフ)知らないわよ・・・
(アストレア)シナプスには帰れないし、マスターは何も言ってこないし・・・先輩達は良いですよね、楽しそうで。
現状を愚痴るアストレア。そのうち思わず口がすべり、ニンフのことを「ちっちゃい」と言ってしまう。憤怒のニンフに、アストレアは思わず空中へと飛んで逃げてしまう。翼がちぎられたままのニンフは一人地上に取り残されてしまう。
(アストレア)あ・・・そっか!ニンフ先輩、羽根がないから追いかけてこれないでしょー!やーいやーい!
悪意のない無邪気な軽口だったがしかし、ニンフをひどく傷つけるには充分過ぎる言葉だった。ニンフは何も言わず、桜井家へと戻ってしまう。
(アストレア)・・・何よ、ニンフ先輩が悪いんじゃない!・・・それに、ニンフ先輩もイカロス先輩も勝手よ!シナプスを裏切ったくせに・・・
そこまで悪態を垂れたアストレアは、何故二人がシナプスを裏切ったのかを疑問に思うのであった。
▽黄昏
一方、智樹は公園のブランコでたそがれていた。エンジェロイド達の起こす騒動に辟易する彼は心にもないことを言ってしまう。
(智樹)神様、どうか未確認生物がいない平和な世界に連れていって下さいッ
みかくにんせいぶつのいないせかいにつれていってあげようか・・・?
声がした方を振り返ると、黒い修道服に身を包んだあどけない女の子がいた。同情を向けられた、と思った智樹はその子の頭を撫でてやり、おうちに帰りなさいと諭す。
ふふっ、わたし、ほめられちゃった・・・じゃあいいのね?おにんぎょうあそびしても・・・
智樹の耳元で囁く少女。それは夢で見た不穏な影と似たような言葉だった。背筋を凍らせた智樹が思わず振り返った時にはすでにその姿は無く、その場には夕風が吹き抜けるだけであった。
▽ニンフと英四郎
日が変わり、アストレアの心ない一言を引きずったままのニンフは洗面所の鏡で自分の背中を見ていた。美しかった七色の羽根が根こそぎちぎられたままどれほどの時が過ぎただろうか。アストレアに悪気はないことはニンフ自身頭では理解していたが、羽根がなければ自慢の電算能力も大幅に制限されたままで・・・
(空のマスター)そんな出来損ないは・・・廃棄するしか無いなぁ?
ニンフの心のなかでは役立たずと罵られていたシナプスでの辛い思い出が蘇っていた。
(ニンフ)大丈夫、トモキはそんなこと言わない・・・トモキなら・・・トモキなら・・・
と、そこにノック音が。そこには勝手に桜井家にお邪魔した英四郎の姿があった。
~~
英四郎がニンフを訪ねたのは、ダイブ・ゲームがしたかったからだった。彼はシナプスを更に調査すべく、ニンフの協力の下シナプスの哨戒に当たっているハーピーをいかに翻弄するかを研究するのであった。面倒臭がりながらも英四郎の熱意に付き合ってやるニンフ。が、その途中で智樹が現れ、朴念仁の彼らしくもなく彼女をデートに誘ってしまうのであった。
示し合わせた時間になってもダイブ・ゲームが終了せず、ハーピーに拘束されてしまう英四郎。ボケで乗り切ろうとするが通用せず。しかしその時、ゲートが開き見知らぬ少女――ダイダロスが英四郎を救出し、彼女の研究室へと連れ込んだ。
▽陰る空
(智樹)ニンフ・・・俺と一緒にいて、つまんない?
(ニンフ)ううんっ!
智樹と一緒に田舎道を歩くニンフ。シナプスに置いてきてしまった英四郎のことはたいへん気がかりだったが、智樹とデートという降って湧いたこの状況に心踊らせる。
(イカロス)どうして、こんな気持になってしまうんだろう?
マスターは私のマスターで、ただそれだけの筈だったのに・・・動力炉が痛い・・・
二人が連れ歩く様子を見かけたイカロスは、動力炉の痛みにたまらず町外れのダムへと飛びさって行った。
一方、バス停では美香子がアストレアからの相談を受けていた。その内容はイカロスとニンフがシナプスを裏切った理由。しかし、美香子は「三角関係」「四角関係」などとアストレアには分からない言葉ではぐらかしてしまう。その時目についたのが遠くで連れ歩いている智樹とニンフ。その光景に、美香子は異質な雰囲気を感じ取るのであった。
(美香子)アストレアちゃん・・・雲行きが怪しいわね。血みどろの愛憎劇とか、会長嫌いじゃないけど・・・。
▽待望の言葉
やがて町外れの草原へと辿り着く智樹とニンフ。
(智樹)今日はお前にどうしても伝えたいことがあったんだ。俺・・・お前のマスターになりたいんだ。
二人の間に風が吹き抜ける。驚愕を禁じ得ないニンフは話をはぐらかすが、智樹の言葉は真剣そのもの。
(ニンフ)だって、私羽根も無いし、ずっと出来損ないだって言われてて・・・
(智樹)良いんだよ。
(ニンフ)役立たずだって言われてて・・・
(智樹)良いんだよ・・・ずっと可愛いなって思ってたんだ。お前を俺のエンジェロイドにしたいな、って・・・
自分を責めるニンフの言葉を、智樹は優しく包み込んでいた。ずっと待ちわびていた智樹のマスター宣言に嬉し涙を流すニンフ。
(ニンフ)じゃあ、早速インプリンティングするね?
(智樹)あ、ちょっと待ってくれ。その前にひとつ命令があるんだ。
(ニンフ)何?何でもするよ?
(智樹)自爆してくれ。
・・・え?
▽お人形遊び
――今、トモキはなんて言ったの?固まるニンフ。一方の智樹は堰を切ったかのように一方的にまくし立てる。
(智樹)愛っていうのはスゴいんだろ!?シナプスを裏切るぐらいに!
さぁ、早く自爆して、私に愛を!愛を!愛を!愛を!愛を!愛をッ!!!
(ニンフ)アハハ・・・そうよね・・・智樹のはず無いわよね・・・お前誰だッ!!
自分の知っている智樹とは明らかに違う様子に、ニンフは戦闘形態に姿を変える。
(智樹)あ~あ、バレちゃった・・・もっと愛をおしえてほしかったのに・・・
バレては仕方ないと変身を解く偽の智樹。その姿は禍々しい翼を背中に生やした、黒い修道服の少女。智樹に相次いで接触した第二世代エンジェロイド――カオスであった。
「愛を教えて」と無邪気に笑う彼女に激昂し、ニンフはパラダイス=ソングを放射する。
カオスを地面ごと吹き飛ばし、「ざまぁ見ろ」とせせら笑うニンフだったが、偽物の智樹の優しい言葉に心を揺らしてしまったことがただただ悔しかった。そのまま立ち去るニンフ。
(カオス)なにが、ざまぁみろなの?おねぇさまっ!
気付けば、粉々にしたはずのカオスが目の前にいた。
ニンフの首輪を掴んでカオスは言葉を続ける。シナプスのマスターにイカロスの可変ウイングの核を奪還する任務を帯びたこと。イカロスとニンフが裏切ったのは愛に狂ったからだと教えられたこと。エンジェロイドには愛などはプログラムされていないこと。だから、任務遂行などよりも愛を知りたくなったこと。
呆然とするニンフにまくしたて、更に彼女の首にかける力を強くするカオス。
(カオス)だから教えて?ニンフおねぇさまっ!愛ってなぁに?愛って!愛って!愛って!愛って!愛って!
叫び続けるカオスに、ニンフは為す術がなかった。
▽遭遇
(空の少女)ここにいれば安心よ。ハーピー達も手を出せないわ・・・
ダイダロスの研究室に急遽招かれた英四郎。彼女の正体も気になるが、それを問い詰める前にダイダロスは地上の状況をモニターに映しだすのだった。そこには、町外れの丘でニンフを掴み上げる第二世代エンジェロイドの姿があった。
(空の少女)始まって、しまったわ・・・
主要元エピソード
#28 生存!!
#29 混沌!!
原作との相違点
○「かしこいこせんしゅけん おばかけっていせん」のコロッケの奪い合いがスイカ騒動の後に追加。
・それに伴い、イカロスとそはらの買い物風景も追加。
○アストレアと美香子の問答が追加。
・あえて表記。シリアスパートの会長が見れるのはアニメ版だけ!
ED
カオスがニンフを襲撃しているその頃のキャラ達それぞれの様子。
・昨日の夕方公園に現れた少女について考える智樹。
・イカロスに教えるレシピを考えるそはら。
・自宅の庭で打ち水をする美香子。その跡の形は・・・
・思い悩みながらダムの放水を眺めるイカロス。
EDテーマ07 帰らざる日のために
歌:桜井智樹(保志総一朗)・イカロス(早見沙織)・見月そはら(美名)・守形英四郎(鈴木達央)・五月田根美香子(高垣彩陽)・ニンフ(野水伊織)・アストレア(福原香織)
作詞:山川啓介
作曲:いずみ たく
個人的感想メモ・小ネタ
○今回のベストショット
・英四郎に釣り上げられ、「おっちゃんイカ」を貰うアストレア。
・「久しぶりの食べ物だ!わーい!」「みじめっ・・・!あまりにも・・・みじめっ・・・!」
・ちなみに、今回も川やダムの放水はCGでできてます。
・昼ドラを見ながら「おやつ食べたーい!」と手足をパタパタさせるニンフ。
・公園に智樹を脅かしに来たカオス。
・不気味だけどとても無邪気で可愛らしいです。
・偽智樹のマスター宣言を聞いて喜ぶニンフ。
・ぬか喜びだったけど・・・。
○6話でコロッケのくだりが無かったことにショックを受けた原作ファンも、このエピソードを見てホッとしたのではないでしょうか。
・コロッケを取られまいと超高速でコロッケをむさぼるイカロスは必見。イカロス、君は充分人間らしいぞ。
○丘に佇む偽智樹とニンフのシーンの、風が通り抜ける演出が美しいです。
○ニンフの戦闘形態への変身は今回が初映像化。こっちも必見。かも。
○カオスがニンフを掴み上げる超シリアスシーンの直後で「帰らざる日のために」のイントロはちょっと頂けない気がします。曲自体はピッタリだけれど。
▲ Close
| フォルテ(二期)
| 18:40
| comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑
>> EDIT
2011.08.20 Sat
Q. 目の前に女子更衣室があります。どうしますか?
A. 覗きます・・・!
by桜井智樹
第六話 決断せよ!天国と地獄(アップダウン)
>> Read More
解説
▽闖入者
いつものように中学校へ登校すると、何やら校庭のうさぎ小屋の前に人だかりが。
何だろう、と智樹達も近寄ってみると何とそこでは食うに困った(いつも困っているが)アストレアがうさぎの餌を失敬していたのだ。
騒ぎが大きくなる前に、智樹達は急いで新大陸発見部部室へとアストレアを連行する。
この際だからアストレアも学校生活を味わってみないかと提案する美香子に、面倒を起こされると困ると反対する智樹。対して、他の面々は乗り気だった。
智樹は仕方なく意見に賛同する。彼にしてはあっさりと受け入れたが、ある考えがあってのものだった。制服に着替えに更衣室へ行くアストレアに続き、音もなく部室を去る智樹。
数分後、廊下には女体化した智樹=トモ子の姿が。
かつてレジャープールでの騒動でそはらに破壊された量子変換器をイカロスに修理して貰ったのだ。
ナースコスでアストレアのいる更衣室へ潜入するトモ子。
彼女の正体を知る由もないアストレアは転校したら身体測定をしなきゃいけない、と言うトモ子の嘘をあっさりと信じてしまう。
そしてトモ子はスリーサイズを測るふりをして存分にお触りを楽しむのであった。智樹の企みを察知したそはらにすぐ制裁されたけれど。
▽電脳少女の転校生 再び
そしてアストレアはめでたく智樹と同じ2年C組に転入。イカロスやニンフのこともあってか、羽根が生えているアストレアをすんなりと受け入れるクラスメートたち。しかし、授業を聴く彼女の姿は哀しいかな、小難しい大人の話を訳もわからずウンウン頷きながら聞いている子供のそれと同じものだった。
智樹はイカロスにアストレア向けの個人授業をするように頼むが、食べ物が絡んだ問題には「全部たべる!」との回答が返って来るばかりであった。アストレアは家庭科の実習の際、毒薬(やっぱりただの下剤である)を智樹の料理に混ぜて暗殺をしようとする。がしかし、そはらの作ったおむすびに釣られたスキに、イカロスに下剤をこっそり没収されてしまうのであった。
▽補習
そんなこんなで楽しい放課後がやって来る。
いそいそと帰ろうとする智樹だったが、その首根っこを体育の松山に捕まれてしまう。テストの成績がダントツで悪かったため、哀れ智樹は補習をさせられるハメになったのである。
補習室には英語で赤点を取ってしまったそはら、何だか面白そうだとやってきたニンフも一緒にいた。気付けば英四郎に次ぐ頭脳を持つはず美香子の姿も。彼女の補習科目は道徳。腹黒さここに極まれり。
(美香子)桜井君、こっちでもダントツのビリみたいよぉ~
美香子は呆れる智樹に何かのランキングが書いてある紙を見せる。そのランキングとは女子が行った「彼氏にしたい男子アンケート」の順位。そこには1位から17位までのランキングと、ご丁寧に「最下位 桜井智樹」の不名誉な結果が記されている。度重なる変態行為の果て、自業自得である。
補習室のそばを通りすがった女子にも馬鹿にされる智樹。しかし、上には上がいた。幼稚園児レベルの学力のアストレアである。算数の補習をするにも、まず漢字の読み方を教えてあげなければいけないのだ。
▽賢い子選手権
というわけで(?)、「補習を受けている5人で白黒ハッキリ付けなければいけない」との美香子の音頭により、五月田根家主催の賢い子選手権が開催される。形式は昔懐かしアップダウンクイズ。不正解者には落下トラップが待ち受けているという寸法だ。司会進行は英四郎、アシスタントと問題作成はイカロスが務めている。ところで補習はどうなった。
(英四郎)Q. 目の前に女子更衣室があります。どうしますか?
(智樹)A.覗くーッ!!
何故か自分の不得意な科目のクイズに挑戦して罠にはまって行く面々。その中で、ニンフだけが順調に頂上を目指していた。
▽怒涛の智樹
ニンフのワンマンショーかと思われたが、転機が訪れる。
(英四郎)Q. 2年C組、見月そはらさんのスリーサイズはいくつ?
本人以外に知る由は無い問題。他の四人はもとより、そはら本人にも、恥ずかしくて答えられない。このままこの問題はお流れになる。そのはずだった。
が。
(智樹)B92W59H84、尚ウエストは一昨日までは58だったのが、今朝ちょっと測ってみたら59まで上昇、昨日ついついショートケーキを二個も食べてしまったのが原因と思われる・・・
智樹が詳細まで補足して大正解を果たす。この後も観客の女子たち(もちろん可愛い子ばかり)をダシにしたセクハラ問題が続き、怒涛の連続正解を成し遂げる智樹。女子からのブーイングを浴びながらシートが上昇していく。そしてついに、ニンフとの頂上決戦へと突入する。
▽漢の矜持
次の問題はサービス問題。出題済みの問題の中から再び出題されるのだ。
Q. 目の前に女子更衣室があります。どうしますか?
読まれて先に押したのは智樹だった。智樹の優勝は決まったも同然。絶望に打ちひしがれる観客女子達。対して邪悪な笑みを浮かべて悦に入る智樹。
(智樹)答えは――――覗か・・・
智樹は余裕綽々で回答しようとする。状況は磐石。間違えようもない。が、振り上げた彼の手は途中で見えない何かに阻まれる。智樹の脳裏には自分と良く似た天使たち――OTOKO☆エンジェルたちが「お前の答えはそうじゃないだろ?」と言わんばかりに自分の腕を優しく押しとどめるビジョンが浮かんでいた。
(OTOKO☆エンジェル)目の前に女子更衣室があります。どうしますか?
ど う し ま す か ?
模範解答と、自分の中の正解との間で葛藤する智樹。観客の中の、彼に一目置いているnotモテ男達は智樹の己自身との戦いに気付き、涙する。やがて智樹が下した決断とは――――――
(智樹)A.覗きます・・・!
トラップの肥溜めへ急降下する智樹だったが、清々しさに満ちたその顔はまさしく尊い「漢」の顔だった。直後に女子たちにボコボコにされたけど。結局この賢い子選手権はニンフの優勝で終わったのだった。
▽喧嘩するほど・・・
後日。智樹が「賢い子選手権」で醜態を晒した事件は街中の知るところとなった。未だ智樹の命を狙うアストレアも例外ではなく、彼の顔を見るなり
(アストレア)ぷすすー、バーカ!
と嘲笑するのであった。漢字もろくに読めないアストレアにこのまま馬鹿にされ続けるのは流石に悔しいので家に連れ込みオセロや将棋で勝負することに。
だんだんただ単に一緒に遊ぶのが楽しくなってきたのか、二人はサッカー盤に格闘ゲーム、近所迷惑なホームラン勝負に「叩いてかぶってジャンケンポン」と、頭脳とは関係ない勝負を繰り広げる。見かねたニンフが二人にツッコミを入れようとするも、イカロスになだめられて未遂に終わる。智樹とアストレアが勝負を続ける間に、外はいつしかにわか雨の様相を呈していた。何を思ったかイカロスとニンフはバーベキューの準備を始めるのだった。
夕刻。智樹とアストレアの馬鹿決定戦はアストレアの若干優勢で進んでいた。息巻きながらも、智樹と一緒に過ごすのがとても楽しそうなアストレア。
(アストレア)さぁ!次は何する?ババ抜き?
(智樹)いや・・・今日は俺の負けでいいや。
(アストレア)えっ?
(智樹)そうだな・・・じゃあ俺が負けたことだし、晩飯食ってくか?腹減ってんだろ?
▽この広い空の下で
懸念されていたにわか雨も上がり、ニンフの誘いを受けた新大陸発見部の面々は桜井家の庭に集合していた。
(美香子)それじゃあ、やっぱり桜井君が空美町一の馬鹿だったということで~
(智樹)会長!声でかいっす!
美香子の音頭で楽しいバーベキューが始まった。
焼肉に舌鼓を打ちつつも、智樹暗殺任務が気がかりなアストレア。そんな彼女を見かねてか、イカロスは慈愛をもって頭を撫でてやる。「地上の空は広いわ」と教えて、同じようにニンフの頭を撫でたのは確かいつの事だったか。
(智樹)アストレア。行き倒れたら、また・・・いつでも飯食いに来て良いからな。
そんな暖かい智樹の言葉に素直になれなくて、アストレアはどもりながらも「ばーか・・・!」と返すのだった。親しみのこもった反応に微笑ましい気持ちを抱く一同。すぐに智樹とアストレアがバーベキューの肉をめぐって喧嘩を始めてしまったけど、これはこれで心温まる光景なのかも知れない。
(美香子)今日も平和よね~・・・
(英四郎)ああ。
▽暗雲
空の少女は騒がしい桜井家の庭の風景をモニタリングしていた。イカロス達エンジェロイドが幸せそうな様子を――アストレアはまだ空のマスターのインプリンティングが解けていないけど――を眺めて、同じように幸せな気持ちを抱く彼女はしかし、外からの突然の衝撃に驚くのだった。
(空のマスター)探したぞダイダロス・・・
先日シナプスにダウナーが侵入したので調べてみたが・・・サクライ・トモキの夢にお前のアクセス跡が見つかった。
空の女王(ウラヌスクイーン)の封印を解き、地上に落としたのもお前の仕業だな?
シナプスのマスター、そして彼の従えるハーピーの襲撃。
ダイダロスと呼ばれた空の少女の研究所はハーピーの攻撃程度では破れないバリアで覆われているので身の危険を案じる必要はない。だがしかし、そんなことは空のマスターも承知済み。故にこれは襲撃ではなく、宣戦布告。
(空のマスター)第二世代のエンジェロイドを完成させた。お前の作った第一世代をはるかに凌ぐ第二世代だ。戦闘能力だけでも計り知れない。
(ダイダロス)何をするつもり?
(空のマスター)何を・・・?決まっている。アルファーとベータを・・・破壊する!
主要元エピソード
#26 補習!!
#EX かしこい子せんしゅけん おばかけっていせん
原作との相違点
○イカロス、ニンフに続きアストレアも空美中学校に入学。勿論智樹と同クラス。
○量子変換器は英四郎ではなくイカロスが直したことに。
○最後の食事シーンはコロッケからバーベキューに変更。智樹とエンジェロイドだけだったメンバーも、フルメンバーに。
ED
世界中を回ってクイズの問題を作るイカロス。
・エンジェロイドが大気圏を突破できることが判明。
・わざわざ地球の形を確かめるためにはるばる宇宙までやってきました。
・イカロス、宇宙ヨット「IKAROS」とまさかの共演。
・余談だけど、元になった神話を考えると縁起でもないネーミングですよね・・・
EDテーマ06 ソルジャー・イン・ザ・スペース
歌:桜井智樹(保志総一朗) 守形英四郎(鈴木達央)
作詞:藤川桂介
作曲:山本恭司
個人的感想メモ・小ネタ
○今回のベストショット
・落下罠にはまる女性陣。
・ニンフのトラップは何だったのかは未だに謎に包まれてます。
・「ぷすす、バーカ!」
・空を気にするアストレアの頭を撫でてあげるイカロス
○握りこぶしを机に置いて授業を聞いてるアストレアさんがものすごく可愛いと思うのです。
○女子更衣室を覗くのは犯罪ですので皆さんはやめましょう。
・「覗きます・・・!」の所で智樹を見ているニンフが「やだ、カッコイイ・・・!」って顔をしてます。一瞬だけですけど。
・リアルでの話を聞いていると、ご丁寧に更衣室で下着姿になる女の子って滅多にいないんじゃないかと・・・
・つっこんだら負け。
○アニメ版において、一期から数えるとバーベキューは3回目です。エンジェロイドの心が大きく揺れるエピソード恒例です。
▲ Close
| フォルテ(二期)
| 21:29
| comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑
>> EDIT
2011.08.19 Fri
好き、だよ?私・・・桜井君・・・
by風音日和
第五話 天界から来た超兄弟(トモダチ)
>> Read More
解説
▽絶食のアストレア
空美町は春真っ盛り。智樹達は英四郎の家へ遊びに来ていた。・・・が、英四郎は熊と戦闘中だった。獰猛そうな熊は来客のためか、「この勝負は預けた」と言わんばかりにおとなしく山へと去っていった。
英四郎の話によると、彼は3日前から空腹で倒れているアストレアのために食料を調達していたとのこと。
(そはら)3日間、何も食べてないの!?
(アストレア)フッ、まさか・・・一週間飲まず食わずよッ!!(ドヤァ)
意味もなく自信満々のアストレアに呆れる一同。
英四郎は丁度行きたいところが出来たと、代わりに智樹に食料を調達させようとする。嫌がる智樹。抵抗も虚しく、強制的に食料調達班にされてしまう。
▽シナプスへ
英四郎は智樹と一緒に釣りをしているニンフをテントに呼びつける。その光景が気になったそはらは二人の後を追う。
テントを覗いた彼女が見たのはニンフが開いたダイブ・ゲームのゲートに消えていく英四郎の姿だった。
英四郎が入ったのは以前皆で訪れた智樹の夢の中。そこにそはらも同行する。
調査にやってきたという英四郎に、そはらは驚く。そこは不気味な石版と冬眠した椎の木以外は何もない空中庭園。調査と言っても何を調査するというのか。
(英四郎)下を見ろ。
混乱の最中投げかけられた言葉。言う通りにそはらが覗いた庭園の下方には・・・空中都市が広がっていた。
ハンググライダーに相乗りし、都市群を見て回る二人。空美町上空に新大陸シナプスがあり、シナプスは智樹の夢と繋がっていて、そして今自分たちがいるこの世界こそまさにエンジェロイドたちの故郷シナプスである・・・と次々語られる英四郎の説明にひどく混乱するそはら。ともかくとして、英四郎はこの空中都市シナプスを調査するらしい。
▽シナプスのおとしもの
調査の途中、そはらが地上に落とした物体が智樹達のいる河原に落ちて来た。
(智樹)良く分からんが・・・エロいものだったらいいなぁ!
正体不明の物体に心ときめかせる智樹であった。
▽閑散
やがて英四郎とそはらは市街のあるエリアに降り立つ。シナプスにある町は、欧州の観光地のような小奇麗な街並み。二人の想像とは一線を画すものだった。
(そはら)ちょっと意外でした。シナプスっていうのがこんなにも綺麗な所だったなんて。もっと、なんていうか・・・
(英四郎)機械とかビルとか、そびえてるイメージだったか?
(そはら)そうです。だって、イカロスさん達やあんな不思議なカードを造った所なんでしょう?
(英四郎)いや、ここはあくまでも一部なんだろう。・・・それよりさっきから、全くひと気が無いのが気になる。
(そはら)そうですね・・・シナプスの人たちは一体何処に・・・
(英四郎)まぁ誰かに見つかって、エンジェロイドに囲まれでもしたら・・・そちらの方がたまらん訳だが。
(そはら)あはは・・・
噂をしながら歩く二人の背後に影が差す。振り返るとそこには、どことなくイカロスに似た医療用エンジェロイド「オレガノ」が忍び寄っていた。あわや戦闘になるかと思われたが、オレガノはただ通りすぎるだけに終わる。すると、周囲から、まったく同じ姿をしたエンジェロイドがやってきて辺りを掃除し、手入れし始める。
量産型のエンジェロイドに町を任せてシナプスに住んでいたはずの人々は一体何処に行ってしまったのか。謎が深まる中、突如辺りに鐘の音が鳴り響く。それに導かれるように同じ方向へ向かうオレガノ達。それを見た英四郎とそはらは彼女たちについていくことに。
▽謎のドーム
行く先にはドーム状の建物が。これまでとは打って変わってSF調の建物に戸惑いながらも、調査のため意を決して内部へ侵入する二人。すると光が広がり、二人はそれに吸い込まれていった。
気付くと英四郎は、走る電車の中にいた。しかし乗客は誰も彼の登場に気付いていない。
再び光が広がり、英四郎は愛猫と共に縁側で日向ぼっこをする老婆の前にいた。しかし猫も老婆も彼の登場に気付いていない。
同じ現象を経て、英四郎は地上で釣りをしている智樹がイカロスと戯れている所に遭遇する。
(友人)ホラあれ見て、C組のゴキブリ桜井だよ!いつも騒ぎばっか起こして・・・ホントいい迷惑!
(日和)そう?でも桜井君っていつも楽しそうに、「生きてる!」って感じがして・・・好き、だよ?私・・・桜井君・・・
智樹もイカロスも、木陰で噂をしている少女達もやはり英四郎の登場に気付かない。・・・いや、これは地上の映像を見させられているだけなのか?目の前の現象を考察する暇もなく、英四郎は再び何処かへと導かれた。
▽邂逅
次に訪れたのは、元のドームらしき建物の内部。天井は果てしなく伸び、外周には無数のカプセルが放射状に広がっている。飛び回るオレガノ達は、機械のメンテナンスを行っていた。
(英四郎)さっきまでのは一体何だったんだ?何故地上の映像が・・・人間を常に監視しているとでもいうのか・・・?
落ち着きを取り戻した英四郎は歩きながらようやく考察を重ねるが、ふと覗いたカプセルの一つを見て再び驚愕する。
(英四郎)いや・・・違う!もしも・・・もしも今俺が考えている仮説が正しいとしたらッ・・・!!
そのカプセルには、地上にて智樹への仄かな想いを吐露していた内気そうな少女と良く似た少女が眠っていた。異なる点といえば、神秘的な服装と・・・背中に生えた一対の翼。
わなわなと震える英四郎だったが視界の端にあるものに気付き、そちらを見る。そこにはハーピー・・・かつて空美町を襲撃したあのエンジェロイドの姉妹がそはらを拘束していた。
(ハーピー姉)皆カプセルの中で何をしていると思う?
(ハーピー妹)夢を見てるのよ。
(英四郎)・・・どういうことだ?
(ハーピー姉)全部詳しく教えてあげたいトコだけど・・・処刑の時間なの。
(ハーピー妹)残念。ここでお別れね。
ハーピー姉妹の妹が左腕の超高熱体圧縮発射砲・プロメテウスを英四郎に向ける。
が、その時。英四郎の背後にダイブ・ゲームのゲートが現れる。なんと英四郎は予めシナプスを十二分に調査し、ハーピー達に捕捉されるまでの時間を予測し、そのタイムリミットが来たらニンフにダイブ・ゲームを終わらせるように頼んでおいていたのだ。
先にそはらがゲートへ送還されていくのを見届け、英四郎はシナプスのマスターに宣戦布告する。
(英四郎)新大陸の住人とはどれ程の能力かと警戒していたが、どうやら生物としての程度は・・・人間と大差ないようだ。
どうせ聞こえているんだろう?シナプスのマスターとやら。I shall return. 英語・・・分かるか?
去りゆく英四郎の鮮やかさに、高みの見物をしていたシナプスのマスターは高らかに笑うのであった。
▽真実を知る者は
英四郎とそはらは元のテントへと帰還した。出迎えるニンフ。と、そこへ智樹が外からやって来た。
人に食料調達を頼んでおいてテントで何をやっているんだ、と文句を言う智樹の姿を見て安心したそはらは彼を手伝いに外へと戻る。
(英四郎)ニンフ・・・一つ聞きたい。俺は現実か?
(ニンフ)ああ・・・アレを見てしまったのね。トモキの夢にプロテクトが掛かってる訳だわ・・・
心配しないで。現実よ―――――あんたは。
▽同衾
智樹ら食料調達班は結局めぼしい食料を調達できず、ありあわせの野草で作った山菜鍋を囲む一行。アストレアも加わり楽しい食事が始まる。
お腹いっぱいになり幸せなアストレアだったが敵地であることを思い出し、今更ながら智樹達を邪険にする。去り際にイカロスが捕まえてきたハチに刺されてみっともない所を見せてしまったが。
▽復活のパンツロボ
その晩、智樹は空高くから落ちてきた妙なオブジェの使い道を考えていた。思春期真っ只中の智樹は天才的発想でエロい用途を考えて行く。妄想と好奇心は尽きない。やがて智樹はこの愉快な物体が何らかのエンジンになることを見抜き、押入れからあるものを引っ張り出す。
それはいつだったか、智樹が丹精こめて作り上げ、死闘の果てに破壊したお宝ガーディアン・超絶合体パンツロボの残骸。作業着を身にまとい、工具を手にした智樹は一晩かけてオブジェとパンツロボを融合させる。翌朝、智樹はイカロスから転送装置を受け取り、自転車のようなフォルムへと変貌を遂げたニューパンツロボに意志を与える。
(智樹)チェンジマシーン!ニューパンツロボ!!
(ニンフ)・・・はぁ?
(イカロス)何ですか?これは・・・
見て分からんか!?俺が子供の頃から憧れていた、ヒーローの乗り物だッ!!
▽友情の芽生え
カラフルなパンツで型どられたこれがヒーローの乗り物に見えるかどうかは兎も角として、意志を持ったパンツロボは相棒と認めた智樹と共に空美町を駆けるのであった。
(智樹)
こうして、来る日も来る日も俺はそいつと遊び続けた。そいつは、俺のやることにいつも嫌な顔ひとつ見せず協力してくれた。ずっと一緒にいると友情が芽生え、いつしか俺とそいつは本物の兄弟のようになっていった。
絆は日増しに強くなっていき、二人のコンビプレーは智樹を暗殺しに来たアストレアをも撃退するほどに。
▽あんなに一緒だったのに
いつまでもこんな愉快な日々が続くと思われたがしかし、終わりは突然やって来る。
ある日、学校から帰宅した智樹はパンツロボの下へ。しかしそこには先に下校していたそはらが。かつて自分が試し穿きしたパンツで構成されたパンツロボを目撃した彼女は智樹へ制裁を加えようとする。
しかし、チョップは智樹のもとへは降ってこなかった。そう。苦楽を共にしたパンツロボが智樹を守るべくそはらの前に立ちはだかっていたのだ。それでも凶悪な切れ味のそはらのチョップは止まらない。猛攻を浴びてズタズタになってゆくパンツロボ。
(パンツロボ)智樹くん・・・ありがとう・・・こんな僕と友だちになってくれて。
早く逃げて!僕の命が消えてしまう前に!
短い間だったけど、君に出会えて幸せだった。僕と君は兄弟だ・・・智樹くん・・・
智樹の脳に直接響いてくる声。智樹は必死の形相で止めに入るが、そはらは無慈悲にもパンツロボを完膚なきまでに打ち砕いたのだった。
▽ずっと傍に
翌日。智樹はパンツロボの墓を建て、弔っていた。人生に別れは付きものだという智樹は、言葉とは裏腹にやはり寂しそうな顔をしていた。脳裏に響いたあの声はシナプスの技術の賜物か、はたまた智樹との友情が生んだ奇跡か。今となっては誰にも知る由はなかった。
そういえばあのオブジェは結局何だったんだろう。守形先輩は「シナプスのおとしもの」やら「シナプスはお前の夢の世界だ」やら何やら言っていたが、何のことだかさっぱり分からない。
兎も角として、沈痛な心持ちの智樹を心配して彼の家の庭に集まっていた皆はその場を後にした。
と、智樹と共に墓前に残ったイカロスは、彼の袖を軽く引っ張る。
(イカロス)何があっても、私はずっとマスターのお側にいます・・・
微笑み合う二人。
▽新たな脅威
一方、天空のシナプスではシナプスのマスターが新たなエンジェロイドを生み出していた。
幼い少女の形をしたそれは、不気味に微笑む。
たのしいこと・・・してもいい?
主要元エピソード
#24 調査!!
#EX おっぱいマウスパッドとボク さくらいともきへん
原作との相違点
○シナプスのマスターを挑発する英四郎のセリフの英語が変わっています。
・「Bye」だけじゃ視聴者には伝わりにくいんでしょう。たぶん。
○アストレアと鍋を囲むくだりの追加。
○「おっぱいマウスパッド~」の部分がパンツロボとの友情物語になっています。
ED
自転車形態のニューパンツロボと共に街道を駆ける智樹。
・ファイト一発。
・パンツロボを粉砕した張本人のそはらが歌っているのはどうなんだろう・・・;
EDテーマ05 ff(フォルティシモ)
歌:見月そはら(美名)
作詞:松尾由紀夫
作曲:蓑輪単志
個人的感想メモ・小ネタ
○今回のベストショット
・アストレア全般
・特に空腹で倒れた時のボディライン。
・日和。とにかく日和。
・未見の方は映画での活躍をお楽しみに。
・パンツロボと一緒に過ごす智樹にジェラシーなイカロス
○前半と後半の温度差が物凄いことになっています。シリアスとギャグが完全に分離してます。
○シリアスパートの主人公は英四郎。ギャグパートを一手に引き受ける智樹の代わりに物語を牽引します。ニンフとの絡みはまさに頭脳派コンビといった所。
○パンツロボを創り上げた智樹って将来有望だなぁ・・・いい意味でも悪い意味でも。
○パンツロボ役は何かと智樹役の保志さんとの共演が多い石田彰さん。アストレア役の福原さんよりも先に決定したそうな^^;
▲ Close
| フォルテ(二期)
| 22:05
| comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑
>> EDIT
2011.08.19 Fri
それはお前が自分で決めたことなのかよ?
by桜井智樹
第四話 死闘!零下1.4度の温泉(カッセン)
>> Read More
解説
▽雪合戦
初冬の空美町。智樹の暗殺任務を終えなければシナプスに帰れないアストレア。
河原で震える彼女に、「ししょー」の美香子が新たな策をもたらす。彼女的には楽しければそれで良いだけなのだけれど。
と、いうわけでストーブが設置された教室で暖まっていた桜井智樹の平和な日常は、一瞬で破られた。
生徒会長美香子の鶴の一声で午後の授業は中止。代わりに、全校男女対抗の雪合戦が催されることになったのである。その規模は全校を巻き込むもので、まさに「合戦」の様相を呈していた。
男子チームの大将に祀り上げられた智樹はいつものようにさっさと面倒から逃れようとするが、美香子が「勝ったチームが負けたチームを好きにする権利」を賞品としてちらつかせると、男子チームの盛り上がりもあって、これまたいつものようにまんまとノせられてしまうのであった。
女子チームには采配に優れた大将の美香子以下、イカロスとニンフがいるので圧倒的有利と思われたが、何の考えがあってか美香子は彼女たち二人に温泉を掘るように依頼し、雪合戦には参加せず。一方、智樹暗殺任務に燃えるアストレアは前線で息巻いていた。
やがて戦が始まった。山側で地の利もあり、投雪機をも持ち出す女子チームに対し、智樹を中心とした少数精鋭の囮部隊を利用した陽動作戦を敢行する男子チーム。強力な戦力として警戒されたそはらは大量の雪で埋められ、一緒に迎え撃っていたアストレアは「ヴァカだから」とスルーされた怒りで自滅してしまう。男子チームの作戦は功を奏し、みるみるうちに勢力図が塗り替えられていった。
▽温泉
やがて日が落ち休戦となった。その頃、イカロスとニンフの温泉探しは難航していた。
羽根をむしられた今のニンフには、広範囲に渡って水脈を探る力は無い。ウラヌスシステムの動力炉たる可変ウイングの核を持つイカロスは例外ではなく、エンジェロイドの能力は大部分を羽根に依存するのだ。愚痴るニンフを心配するイカロス。
(ニンフ)そういえば・・・羽根をなくしたのって去年の初雪の頃だっけ。
あれからずっと、マスターもいないまま。あたし、エンジェロイドなのに・・・
(イカロス)ニンフ・・・
(ニンフ)いいの。あのままシナプスのマスターに命令されてるより、今のほうがよっぽどいいもん。
(イカロス)・・・。
(ニンフ)時々アルファーが羨ましいけどね。智樹みたいなマスターがいて。
(イカロス)うん。・・・アストレアはどうなんだろう?シナプスのマスターに命令されてここに来たはずだから。
・・・辛くなければいいけど・・・
話す二人の下に美香子が現れる。未だ温泉が見つからないことにアンニュイな彼女だったが、そこに男子チームの参謀のはずの英四郎が現れ、美香子に「自分で掘ってみろ」と助言を与える。幼なじみを信じてつるはしを地面に突き立てる美香子。そして・・・
▽notモテ男冬景色
ジュースとお菓子を持ち寄り、あまりにも尚早な勝利の美酒に酔いしれる男子チーム。優勢に意気揚々とする彼らは捕まえた女子に尋問(という名のセクハラ)を行う。
(アストレア)なんて卑怯なの!これが地蟲(ダウナー)のやり方・・・
覚えてなさいよ!マスターから命令さえ頂けたら地虫なんて必ず・・・必ずけちょんけちょんにしてやるんだから~~ッ!!
そんな醜い構図のもとに男子チームの伝令が。なんと女子が露天風呂を楽しんでいるというのだ。側近と共にその場所へと急ぐ智樹。そこには思春期の男子には刺激の強い「けしからん」光景が広がっていた。羽根のある無しなんて気にしなくて良い、と美香子に勧められたエンジェロイド二人も温泉に浸かっている。
そこにまたしても伝令が。ガールフレンド持ちのモテ男たちがセクハラを受けていた女子たちを解放し、謀反を起こしていたのだ。陣中に飛んで戻る智樹だったが、遅かりし由良之助。気付いた時には謀反を起こした裏切り者達と共に女子チームが幕を取り囲んでいた。
降伏を勧める英四郎の言葉も聞く耳持たず、尚も抵抗しようとする智樹だったが、辺りにおぞましい声が響き渡る。そこに現れたのは雪の新生物「そはだるま」。埋められた怒りでそはらと大量の雪が蒸着し、巨大な雪像となって逆襲に舞い戻ったのだ。
忠誠を誓う側近たちの守りも虚しく、挿入歌付きでボコボコにされてしまう智樹。勝どきをあげる女子チーム。阿鼻叫喚の地獄絵図に愕然とするアストレアは、弱々しく助けを求める声を耳にする。
▽エンジェロイドの使命
声がする方向を見ると、雪に埋まり手も足も出ない智樹が。思わずアストレアは駆け寄り救助しようとする。が、その時アストレアは、智樹暗殺の絶好のチャンスが到来したことに気付く。
背後で専用の剣クリュサオルを取り出すアストレアだったが、アストレアの行動に気付いた智樹は恐怖するでもなく、ただ呆れていた。
(智樹)それもマスターのご命令ってやつか?お前達未確認生物はどいつもこいつも何一つ自分で決めて行動できないのな。・・・それは、お前が自分で決めたことなのかよ?
(アストレア)うるさい!うるさいうるさい!マスターの命令を遂行することこそ、あたしたちの使命なのっ!それが・・・エンジェロイドの存在意義なんだからッ!!
(智樹)・・・。
(アストレア)何よ!可哀想なもの見るような目ぇしてえええっ!黙って殺されてよっもおおおお!
図星を突かれて逆上するアストレア。彼女の剣は遂に智樹の首へと軌跡を描いた。今度こそ絶体絶命の智樹であったが、急遽現れたイカロスにアストレアは寸前で剣を止める。
(イカロス)何をしているの?アストレア・・・
(アストレア)イ、イカロス先輩!?おひさしぶりです~っ!
(イカロス)この前会ったでしょう?プロレスのタッグマッチで。
(アストレア)(ば、バレてたーッ!!)
(イカロス)元気そうね。
(アストレア)はいっ。先輩もお元気そうでなによr
(イカロス)アストレア・・・たとえ誰の命令であっても・・・マスターに何かあったら・・・あたし、許さないから・・・
本気のイカロスには敵わない。愛おしそうに頭を撫でながらも戦闘モードで凄む先輩に、アストレアは愛想笑いを浮かべて立ち去る。その後ろ姿をイカロスは、慈愛と心配を伴った瞳で見つめていた。
▽幼馴染
合戦が終わり、勝ったチームは負けたチームを好きに出来るということで女子チームに意味のない労働をさせられる智樹とその側近たち。その罰ゲームは英四郎も例外ではなく。命じた美香子と共に露天風呂に浸かっていた。
(美香子)ねぇ英くん。どうして今日、私に温泉を掘るように勧めたの?
(英四郎)昔から、お前が穴を掘るたびに金脈が出たりしただろう。
(美香子)ああ、そうだったわね。あの時は丁度お小遣いが足りなくて~。
(英四郎)・・・石油が出てきたこともあった。
(美香子)あの時は、莫大なエネルギー資源で内閣を総土下座させたくって~。
(英四郎)お前なら、温泉を掘り当てるくらい何でもないことだ。
(美香子)・・・私も思い出しちゃった。昔よく二人で、秘密基地とか作ったりしたわね。懐かしいわ・・・
英くん。家にはまだ戻らないの?
(英四郎)知ってるくせに何を言っている。・・・俺には帰る所など無い・・・!
(美香子)英くん・・・
思い出話に華を咲かせる二人だったが、後には気まずい雰囲気が残った。
▽根無し草
後日、英四郎は河原で寒さに震えながら釣りをしているアストレアと鉢合わせる。
(英四郎)智樹を殺すまで・・・シナプスには帰れないのか?
(アストレア)な、何でそれを!?
(英四郎)エンジェロイドにとって命令は絶対だろうからな。失敗したと分かっては、まさに死活問題・・・
(アストレア)・・・。
(英四郎)羽根がありながら空に帰れないとは・・・お前も気の毒にな・・・
立ち去る英四郎。アストレアはふと、空を見上げる。そこには野鳥が舞っていた。
そこで思い出すのはあの雪の日、自分に問いかける智樹の言葉。
(アストレア)なによ・・・地蟲のくせに・・・
少年に心動かされる天使がまた一人。
しばらくして、あまりにも不憫なので採れたばかりのうなぎでアストレアにうな丼をご馳走する英四郎。喜んでぱくつくアストレア。そんな光景が映るモニターを、空の少女は嬉しそうに見守っていた。
主要元エピソード
#23 合戦!!
#EX はじめてのはっくつ
原作との相違点
○アストレアが美香子を「ししょー!」と呼ぶように。
○合戦のエピソードに温泉のエピソードが混ざりました。
・加えてサービスシーンも追加。
○アストレアの額の落書きや、モテ男たちの名前が大人の事情で変更。
・顕著なのは冒頭の智樹の顔に矢が刺さるシーンが藁人形に矢が刺さるイメージに変更された所。
ED
雪合戦前日、美香子のもとで修行に励むアストレア。
・アストレアは近接戦闘に限定すれば元々イカロスよりも強いという触れ込み。
・雪合戦に必要無くね?
・結論:意味なし。
・スタッフロールが縦書き。
EDテーマ04 ミラクル・ガイ
歌:アストレア(福原香織)
作詞:竜 真知子
作曲:林 哲司
個人的感想メモ・小ネタ
○今回のベストショット
・尋問という名のセクハラを受けるアストレア
・モブのカチューシャつけた娘(小金井 花音)が妙にえろいです。というかこれから先エロ担当となります。
・入浴にあたり、ツインテをほどいたニンフ
・幼なじみと水着も付けずに露天風呂に入る会長さん
・何よ・・・地蟲のくせに・・・
○フィクションの生徒会はとんでもない権力を持ってたりしますが、会長の実家があれなので納得。
・ただ、いくら何でもあんなにデカイ投雪機は男子チームが可哀想になる・・・
○それより智樹、武田信玄のコスで「敵は本能寺にあり」って何だ。何なんだ。
・「お館様」と呼ばれる保志キャラに反応する人たちもいるかと。
○雪合戦の準備をする女子たちに混ざって日和の姿が。
○アニメ版の会長は原作に比べると格段に優しい娘になってます。ニンフへのポンコツ呼ばわりは原作より輪をかけてひどくなっていたけど、負けず嫌いなニンフの人となりを知って彼女を炊きつけたと考えると色々納得。温泉に入るのをためらう二人を気遣ったりもしたし。
○notモテ男冬景色完全再現。最後の語りは本編内では尺の都合で泣く泣くカットという話。
○羽根を気にするニンフとアストレアを心配するイカロスの掘り下げは凄く嬉しかったです。
○だから上級生二人。君らは本当に中学生かw
○EDでやたらとあられもない格好を晒すアストレア。一期のそはらのポジションが完全に奪われています^^;
▲ Close
| フォルテ(二期)
| 08:17
| comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑
<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>